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学校の先生の育休は何が違う?~男性育休Q&A③

男性の育休取得が話題になる中、パパコミが実際に育休を取った男性たちのリアルに迫るインタビューシリーズ。3回の育休を取得してきた自称“育休のプロ”橘信吾さんが聞いた、実際に育休を取ってどうだったか?今回の方は学校の先生!いわゆるサラリーマンとはどう違うのでしょうか?

男性の育休取得が話題になる中、パパコミが実際に育休を取った男性たちのリアルに迫るインタビューシリーズ。3回の育休を取得してきた自称“育休のプロ”橘信吾さんが聞いた、実際に育休を取ってどうだったか?今回の方は学校の先生!いわゆるサラリーマンとはどう違うのでしょうか?

パパコミを利用している皆さん!橘です。

育休を取得したパパにお話を聞いていく育休Q&A。
今回は約3ヶ月半の育休を取得した羽田さんですが・・・これまで取り上げてきた企業に勤めている方々とは違って学校の先生をしています。

先生の育休とサラリーマンの育休。どんな共通点があって、どんな違いがあるのでしょうか?

羽田さんのプロフィール
現在36歳。娘1人(現在2歳)の父親。小学校教諭※地方在住
育児休業取得歴:長女誕生後3ヶ月の時点から約3ヶ月半の育休を取得。

妻の入院が決意させてくれた

Q.育休を取得しようと思い立ったきっかけは?

A.大きなきっかけになったのは妊娠7ヶ月の頃に妻が切迫早産と診断されて入院することになったことです。

我が家に子どもが出来たのは結婚から6年目。早くから子どもが欲しかった妻は、子どもを授かるまでずっと悩み、苦しんでいました。そんな中でようやくできた子ども。だからこそ妻が切迫早産で入院した時は、もうこれ以上妻を苦しませたくないと思いました。妻の入院中や退院後の自宅療養中に、私は子どもが産まれてからの妻のことも考えるようになりました。妻が家事や育児をすることに不安はなかったのですが、自分が務めている小学校は比較的忙しいので、子育てをしていく上では妻に大きな負担をかけるのではないかと思ったのです。そこで私は、仕事量の少ない小学校に転勤させてもらえないかということや、育休をとってみることはできないか、ということを考えるようになりました。

Q.育休取得にハードルはありませんでしたか?

A.当初、育休ではなく転勤をメインに考えていました。ただでさえ忙しい職場で人員が減るのは良くない影響が出ると思っていてそれがハードルになると考えたからです。しかし、その思いを校長先生に伝えたところ、校長先生の方から育休はどうかと提案されたんです。これはビックリしました。

収入面などを改めて調べていたら、育休中は代替えの職員が雇われることなどがわかり、妻と相談した上で育休を取得することに決めました。

いろいろ悩みましたが、期間は約3ヶ月半にしました。娘が生まれたのは年末でしたが、取得は4月から1学期の間。僕は体育主任という仕事を任されていたので、夏休みのあたりから忙しくなるんです。プール指導からはじまって運動会の準備など。この辺りは仕事の内容に合わせた感じですね。あと、通常業務ではなくて夏休みというタイミングで復帰できたのはいい移行期間になりました。

平日にしかできないことが山ほどあった

Q.育休中はどのように過ごしていましたか?

A.まず家事と育児に関しては妻と分担して行いました。ただし、掃除・洗濯・料理などの家事は一週間単位で担当を交代制にしたんです。これは妻の提案で、負担が偏らないために、ということと、しんどい時はお互いに助け合って家事をできるようにするためです。

二人で上手に分担できた分、ある程度一人で使える時間もあったので、今まで読んだ本を読み直したり、復帰に向けた仕事の準備をしたりすることができました。また、思い切って家族3人で県外に一泊旅行に行くこともできました。これは育休を取ったからこそできた、家族で過ごす大切な時間だったと思います。

また、保険の見直しや住宅ローンの借り換えも行いました。子どもと一緒に過ごしていたことで将来のことをイメージするようになったからです。ただ、保険の見直しや住宅ローンの借り換えといったことは、普段働きながらではなかなかできません。というのも、銀行や役所などの公共機関は平日の日中しかあいていないところが多いからです。これも育休をとったからこそできたことだと感じています。結果的に我が家では、保険と住宅ローンの支払額を100万円近く抑えることができました。育休による収入減は覚悟していましたが、意外にも育休によって十分すぎるほどのプラスになったのです。

そして、保活も夫婦で一緒にしました。たくさんの保育園に見学に行ったり、情報を調べたり、これもやることがいっぱいあったので、二人で出来たことはよかったです。

Q.育休を取得して良かったことは?復帰はスムーズでしたか?

A. やはり、子どもの成長をつぶさに感じられたことが何よりの醍醐味でした。寝返りをうったり、モノがつかめるようになったり、離乳食が食べられるようになったり、本当に貴重な時間でした。

復帰については不安もありましたが、周りの反応も特段ネガティブではなかったですし、育休中に復帰後の準備も充分にできたので仕事にはスムーズに入っていくことができました。学校の子どもたちに至っては、ちょうど夏休みに水泳指導があったので、子どもたちと一緒に体を動かしていく中で、すぐに関係を築いていくことができました。

また、これも職業的なものですが、保護者の方々に対しての見方が変わりました。皆さん、子どもたちがこの年齢になるまで育ててきたんだと思うと、純粋に尊敬できる存在になりました。本当に保護者の皆さんはすごいと思います。

最高に幸せな三ヶ月半

Q.これから育休を取ろうと思っている人にメッセージをお願いします。

A.まず、育休を振り返って思うことは、これまでの人生で最高に幸せな三ヶ月半だった、ということです。妻や娘と過ごす時間をたくさんもてたこと、自分自身を改めて見直す時間がもてたこと。家族や自分の未来に向けて準備する時間がもてたこと。全ては育休を取ったからだと思います。学校側や同僚の先生たち、そして保護者からもそれほどネガティブな反応はなく、それは本当にありがたいことだと思います。
また、働き方や考え方が大きく変わりました。それまではなんとしても仕事を最後までやりきろうと思っていて、それが残業に繋がったり、健康面にも良くなかったりしたところもありました。

でも今は、無理をしなくなりました。仕事を効率的にすすめる工夫をしたり、集中力も上がります。またメリハリをつけることで余裕を持って考えることにもつながりますし、結果的に仕事の質が上がっているということに気づいたのです。育休は仕事の面でもプラスになるとはよく聞きますが、自分も強く実感しました。
私自身、育休をとって損をしたことは何もありません。生活面も金銭面も仕事面も、全てがプラス方向になりました。妻や娘とのきずなも一層深くなりました。

育休は、間違いなく私の人生を豊かにしました。これから育休をとろうと考えている人は、育休を楽しみながら、人生をもっともっと豊かにしてほしいと思います。

育休を取った経緯や取ってよかったことについては、どの職業でも共通することがあるようですが、期間の選び方や保護者への思いは先生ならでは。また、先生の育休というのは、あまり聞きませんが、きっと未来にパパママになる子どもたちに取っても素晴らしい原体験になるのかもしれません。そう考えると大きな意味があるのではないでしょうか?現在は、2人目のお子さんの出産間近という羽田さん。ぜひこれからも育休の良さを広めてほしいですね!