
闘魂三銃士の一人として一世を風靡したパパコミ世代のパパにはたまらないプロレスラーとしてはもちろん、年末の恒例バラエティでもおなじみの“黒のカリスマ”蝶野正洋さん。先日自らの道のりを綴った『自叙伝 蝶野正洋 I am CHONO』を出版した蝶野さんのパパとしての顔とは!?中学1年生の長男と小学4年生の長女、二人のお子さんとドイツ人の奥さまとの暮らしについて直撃しました!
―正直なところ、あまり想像できないのですが、蝶野さんは家事をされるんですか?
家事ね・・・まあちょっとだけだね(苦笑)。
ごみ捨てと、犬の散歩・・・これ家事に入る?あとは、1階のタイルをゴシゴシするのは最近やるようになりましたね。動かないでも一番やっている風に見えるから(笑)。
―「ごみ捨てに車で行く」という噂を聞きましたが、本当ですか?
今住んでいる家からゴミ捨て場までちょっと距離があるからね。
―どのくらいですか?
200m、いや150mくらいかな。とにかく中途半端に離れているんだよね。
―しかも奥さんの車で行くそうですが。
そうそう。妻の車の方がゴミを積みやすいから。
―わざわざ車を出すのって面倒じゃないですか?
そんなことはないかな。
以前住んでいた家の前が通学路で、ゴミを出そうとするとすぐに見つかるんだよね。それが嫌でさ。とくに子どもたちに見られるのが。それが10年くらい前に引っ越したんだけど、周りに住んでいる人にすぐばれるわけよ(笑)。やっぱり朝は通勤している人とかもいるし、こっちも普段着だし、まあ見られたくはないから。
―なるほど。家事じゃなくて育児の方はどうですか?どんなことされていますか?
下の子はまだ小学生だから勉強をみたりしていますよ。あとは朝、駅まで送ったりするのは自分の役割。他には、基本的に学校行事には夫婦で行ってますね。結構関わってますよ。
特にうちは妻がドイツ人だから、学校から配られるプリントとかわからなくて、そういうものとか手続き系は自分がやるようにしています。
―家のことをやるのに抵抗はないんですか?
それはないですね。
そもそも妻の故郷、ドイツでは夫がものすごく動くんですよね。知ってはいたけど、2年前に久しぶりにドイツに行ったときに改めてカルチャーショック。ああ、そういえばこうだったなって。料理もするし、お客さんが来たらお茶を出すのも夫。みんな当たり前に分業していて、でもそういう姿を見て、嫌な感じは受けなかったし、全然かっこ悪くないなって思った。
だから出来ることはやろうと思ってますよ。
―奥さんのマルティーナさんとはもうすぐ結婚30年になりますが、夫婦円満の秘訣はなんですか?
うーん・・・どうだろう(苦笑)。
結婚した当時は1年に10回くらい「もうドイツに帰る!」って言われてたよ。もう何かって言うと怒られて。オレは学習能力がないから、何回も同じことで怒られる。だいたい何か約束したことをやっていないことかな。若い頃は、反論したり、正論を言って、さらにケンカになったり。これはすぐに言い返しちゃいけないんだなと思って、こっちもいったん怒らないようにガマンして、あとで言うようにしたんだけど、これがもっと燃え上がっちゃって長引いたりするんだよね(笑)。
だから、なるべく長引かないように、例え寝ないでも落としどころを探って解決するまで話し合うようにしたよ。
でも、そのうち、子どもが産まれてから少し変わった。朝まで話すことはできなくなったんだけど、長男がもうオレとそっくり。何度言っても同じことをする(笑)。
それで少し、ああ何度も言わないとダメなんだなと妻は思ってくれたみたいでちょっと落ち着いたかな。
―まさかお子さんをビンタしたりは・・・
絶対しない(笑)。
バラエティでやるのも嫌なくらい。
―でも、お子さんを怒ることはありますよね?
もう毎日怒ってるよ(笑)。
―どんなことで怒るんですか?
長男はとにかく約束事を守らない。寝る時間、宿題、時間も守らない。自分もそうだけど、人はそう簡単に治らないから、もうとにかく何度でも言わないといけないとは思っているよ。
―確か、蝶野さんも時間を守るのが苦手だそうですが、それでも言えますか?
それはもう関係ない。誰かが言わないと。
妻には「あなたは言えないでしょ!」って突っ込まれるし、長男からも「パパもじゃん」って言い返されるけど、気にしないで言うようにしている。
「パパみたいになっちゃダメだぞ」って(笑)。
―子育てで特に大事にしていることはありますか?
まず、嘘をついた時にしっかりとそれを叱ること。
これもまあ自分でも覚えがあることなんだけど、段々知恵がついてくるとごまかしたり、嘘をついて楽をしようとしたりするようになるじゃないですか。もちろんズル賢さみたいなものは誰にでもあるものだと思うけど、それを誰かがちゃんと見つけて指摘しないとエスカレートしていってしまうと思うんですよね。
シャワーに行けと言ったら、行ったと嘘ついたり、行ったと思ったら今度はちゃんとシャンプーをしていないとか、そういう細かいことまでチェックするのは大変なんだけど、ばれなければいい、という風には絶対にならないように気をつけています。
ただね、長女はもっとずる賢い(笑)。
すごく小さい頃から大人をコントロールする方法を知っているからお姫様みたいになっちゃう。だから自分は「パパはだまされないよ」って締めるところは締めるように気をつけてはいるんだけど、妻がね~。
まあただ、子どもたちは二人とも注意されても深く考えるタイプじゃないからケロッとしているよ。そこもまあ自分がまったくそういうタイプだから仕方ないかな。オレが妻に怒られてすぐにスマホをいじっている姿を多分見られているんでしょうね(苦笑)。
―子どもたちは蝶野さんのことを怖いパパだと思ってますかね?
いや・・・少なくとも、自分が子どもの頃に父親に対して感じていたような怖さは感じていないでしょうね。
うちは結婚して15年経ってオレたちも歳がいってから産まれたから、どこかできっとジジイだと思われてんじゃないかな(笑)。
お子さんの話をする時も奥さんの話をする時も本当に穏やかに笑いながら話してくれる蝶野さん。しまいには自ら「ジジイ」と言うなんて・・・リング上の蝶野さんからは想像できない子煩悩ぶりを見せてくれました。次回は子どもたちとどのように遊んでいるか?そして蝶野さんが力を入れている、救急救命や地域防災の啓発、さらにはYouTubeでの発信について伺います!
『蝶野正洋 自伝‐I am CHONO‐』(竹書房刊)
定価:本体2100円+税/四六判ソフトカバー・総340P
すべてを語る”時は来た!”「黒のカリスマ」初自伝