
地震や台風などの災害への備えは出来ていますか?子どもを育てていると心配ですよね。では、普段からどんな備えをしておけばいいのでしょうか? 2011年に宮城県で東日本大震災を被災したことをきっかけに防災士の資格をとった、3児のママで防災イラストレーターのアベナオミさんが提案する日常的な備えを紹介していきます。(第1弾はコチラ。第2弾はコチラ)
防災イラストレーターのアベナオミです!
宮城県生まれ宮城県育ち。
現在は、小学生の長男、4歳の次男、そして1歳の長女を子育て中です。
今回は震災を体験したことで大切さを痛感し、みなさんに備えとしてオススメしたいことを2つお伝えします。
東日本大震災のあと、被災地は深刻なガソリン不足に陥りました。
私の乗っていた車も数日でガソリン切れを起こしてしまい、
ガソリンが普段通りに購入できたのは、1ヶ月~数ヶ月後でした。
多くの人がガソリンの節約のために徒歩や自転車での移動となり、不自由な生活を送ることになりました。
基本は徒歩移動。不運にもベビーカーを津波に流された夫の車に積んでしまっていたため、1歳児をおんぶして移動していました。
あちこち道路も陥没したり、マンホールが飛び出していたりしたので、そういう意味でも子どもを歩かせるのは危険でした。
給水所や買い出しなど、徒歩移動なので帰りが重くて本当に大変!
台車やキャリーカート、ベビーカーを活用している人が多くいましたね。
困ったのは行動範囲がとても狭くなること。
停電中は日が暮れたら真っ暗なので、とにかく太陽が出ているうちに往復できる範囲に限られます。
ガソリンがある程度あれば、利用可能な道路を使って遠方に避難したり、物資を求めて長距離移動をすることも可能です。
そのため、震災後は夫婦で話し合って、ガソリンは半分になったら給油するようになりました。
震災の時に困ったのが停電になってしまったこと。
規模の小さな停電なら、ちょっと移動すれば明るいエリアで停電が解消されるまで過ごすことができます。しかし、大規模な停電は全く別でした。
夜になると経験したことのない真っ暗闇。
電化製品の待機音すら聞こえない驚くほどの静寂。
そんな中で聞こえてくるのは余震の地鳴りと遠くに聞こえる緊急車両のサイレンだけです。
体験したことがないほどの不安に襲われました。
そしてテレビもつきません。灯油はあるのにファンヒーターは使えない。ありとあらゆる電化製品が使えず地震で散らかったリビングの掃除すらままならない状況でした。
あと、地味に困ったのが夜のトイレです。
災害用のライトがリビングに一つしかなかったので、トイレに行こうとライトを持っていくとリビングは真っ暗。窓のないトイレだと、日中でも真っ暗で、さらに断水もしていたためストレスフルな中での暗さはさらにストレスを大きくしました。
あっという間に携帯電話の充電も無くなりました。離れている家族や友人と連絡が取れなくなり、災害の情報も入ってきませんでした。
あの時、家族人数分または部屋(トイレ・キッチンも含む)と同じ数の明かりと
スマホの充電器があれば状況は違かったはずです。
真っ暗闇と情報のなさは不安でしかありませんでした。
ソーラー式のガーデンライトは、普段はガーデニングのデコレーション。
停電時でも暗くなったら自動点灯して自宅の周りを明るく照らしてくれます。
実は、震災当時ガーデンライトは持ってなくて、物流が回復してきた3月末頃に購入しまた。そしたら、直後の4月7日に震災後最大の余震が発生。震度6強の揺れで再び停電になったのです!
その時、数本のガーデンソーラーライトを玄関先のプランターに差していたのですが、これが大活躍しました。
当時あまり普及していなかったので「お宅の玄関ライトすごいわ!停電なのに光ってる!」とご近所さんに驚かれました。
窓辺でも充電できるので、日当たりの良い部屋にランタン型のソーラーライトを置いておくのもオススメです。
停電時は昼間に外で充電し、暗くなった時に屋内に持っていけます。
火を使わないのでとても安全ですよ。
ぜひソーラーライトで停電対策をしておきましょう!