
子育てで大きなハードルになる「トイレトレーニング」。いったいどうしたらオムツからトイレにうまく移行できるのでしょうか?今回はあの人気アイドルにそっくりな現役イケメン保育士、杉本倉規さんに、実際に保育の現場でどのようなことに気をつけてトイレトレーニングをしているか?コツを伺いました!
保育の現場でトイレトレーニングはだいたい2歳くらいから始めることが多いです。
ただし、子どもによって個人差があるものです。一般的には半年程度で終わることが多いですが、それ以上かかる子もたくさんいます。
まずはそもそも子どもに「トイレとはどういうものか?」を知ってもらうことからスタート。
子どもはトイレが何をする場所かも知らなければ、立つものか?座るものか?も知りません。だから「ここはゆっくり座る場所」ということを伝える必要があるんです。
だから、最初は出る出ないにかかわらず、とりあえず座らせてみてください。すぐに立ち上がってしまう子もいますが、あまり強制的にならず嫌がらない程度にやることがポイント。そうしないと「トイレに座るのが嫌」となってしまい、あとに響く場合があるからです。
ちょっとしたコツとしては、オムツでおしっこやうんちをしたあとに、いったんトイレに座らせてから、新しいオムツに変えてあげるということがあります。これを続けているうちに子どもにとって「トイレに座ったら新しくて気持ちいいオムツがはける」というイメージが着くので、トイレに行くことに前向きになってくれます。
そして、偶然でも用を足すことができると、子どもにとってはそれまでのオムツとは違う今までにない心地よさがあります。それを感じたら子どもはトイレをちゃんと意識するようになるので、次の段階へ進みます。
そこまで来たら次は、おしっこやうんちがしたいと感じた時に子どもがどう変化するのか?つまり兆候を見つけることです。
これも個人差があるから難しい。足をもじもじさせる子もいれば、手をごにょごにょさせる子もいるし、なぜか部屋の隅っこに行く子もいたり、体の動きではなく表情が変わる子もいます。本当に十人十色なんです。
ただし、共通しているのは、例え小さい子どもでも、何も感じずに気がついたら、知らないうちにしているのではなく、「したい」もしくは「なんか変だ」という違和感があるということです。これはすでに0歳児のときから感じていると聞いたことがあります。
だからこそ、見ているこちらはそれに気がつくのが最優先です。ちょっとでも変化に気がついたら「トイレ行く?」と積極的に声をかけます。2歳くらいだと、 自らちゃんと状況を伝えてくれる子もいます。もちろん「行かない!」という子もいますが、そういう時は「一緒に行こう」など促しながら連れて行って一回トイレに座らせてみることもやってみます。
正直な所、一発でその兆候を見抜くことはほとんどできません。もう予想が外れるのは当たり前だと思って、トライアンドエラーを繰り返しながら、その兆候を見つけていきましょう。
そして、もう一つ大事なことは、トイレで用を足すことに成功したときに思い切りほめることです。
トイレトレーニングを成功させるためには、やはり子ども自身のやる気も大事です。そのやる気を出させるためには、例え成功がたまたまだったとしてもものすごくほめる。子どもがやる気になると一気に拍車がかかることが多いです。
そして、ある程度メドがたったら、次のステージはオムツからトレーニングパンツに変えていきます。これもまた子どもにとってはおにいさんおねえさんに近づくとてもうれしいことなのでやる気がアップします。
ただし、ここで注意して欲しいポイントがあります。
それは、一度トレーニングパンツに挑戦したら、再びオムツに戻さないことです。そうすると、せっかく覚えてきたトイレに行く感覚も鈍ってしまうし、やる気も落ちてしまい、ダラダラとトイレトレーニングが終わらないことにつながりがちです。
ちょっと遠出するときや、外食するときなど、大人の都合で子どもがしたいと言ってもすぐにトイレに行くことができない場所に行くときなどは確かに大変ですが、その時期だけのことだと思ってガマンした方が成功しやすいです。例えもらしてしまっても、子どもにとってはひとつの経験になりますし、その後の成功に繋がるので。
一方でひとつだけ例外なのは寝るときです。
大人が兆候に気づくことも出来ませんし、子ども自身も自ら訴えることもできないので、こればかりはどうしようもないところ。トレーニングパンツに挑戦していても、しばらくは寝るときだけオムツにしても問題はありません。とにかく起きている間はトレーニングパンツを通してください。
トイレトレーニングは、特に初めての子どもだと慣れないことも多くて苦労すると思いますが、必ず終わりが来るものですし、ひとつの成長をサポートすることだと思って、根気強く取り組んでみてください。