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テレワーカーはストレスを溜めやすい?長時間労働のリスクも…上手なテレワーク活用法とは

突然ですが、皆さんはテレワークについてご存じですか?
テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。働く場所によって「在宅勤務」「移動中などのモバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の3つを指し、1週間あたり8時間以上そうしたスタイルで働いている人はテレワーカーに当てはまります。

突然ですが、皆さんはテレワークについてご存じですか?
テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。働く場所によって「在宅勤務」「移動中などのモバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の3つを指し、1週間あたり8時間以上そうしたスタイルで働いている人はテレワーカーに当てはまります。

近年は、会社での長時間労働を是正する働き方改革の一環として官民をあげてテレワークの導入が推進され、すでにノートパソコンなどのITツールを活用しながら実践している方もいるかと思います。
その一方、「自宅で家族と過ごす時間を増やせそうで興味があるけど、どうやればいいか分からない」あるいは「名前しか知らない」というパパたちも少なくないでしょう。

現在、東京オリンピックの開会式にあたる2020年7月24日が「テレワーク・デイ」に位置づけられ、そのテストとして7月22日(月)〜9月6日(金)にかけて「テレワーク・デイズ2019」が実施されています。

その実施期間に合わせてオールアバウトではテレワークの実態を調査。専門家が解説するテレワークの上手な利用方法や注意点と併せてご紹介します。

時間を自由に使える制度のはずが「働きすぎ」を生んでいる?

オールアバウトが行った調査によると、テレワーク/リモートワーク制度を活用する理由として最も多いのは「時間の有効活用」。次いで「通勤ストレスの軽減」「仕事の効率化」となりました。

続いて、テレワーク/リモートワークによる効果について、制度を積極的に利用している人に聞いたところ「ワークライフバランス」「ストレス」「労働時間」などが改善されたと半数以上が回答<グラフ2>。

また7割が「以前よりも幸福度が高まった」と答え、好意的に受け取られていることが分かりました<グラフ3>。

しかし、積極的に制度を利用している人の1日平均労働時間をみると「9時間以上」と回答した人が約半数を占めました。これは制度を積極的に利用していない層の1.4倍であり、制度を利用している人の方が労働時間が長い傾向にありました<グラフ4>。

また、自身の働き方について「自分は働きすぎている」と回答した割合は制度利用者の半数を占め、制度を積極的に利用していない層と比較し1.3倍と高いことが分かりました<グラフ5>。

こうした調査結果を踏まえ、All About「働くひとの健康ガイド」でもあるベンチャー経営産業医の山田洋太氏は、テレワーク/リモートワークによって本人も知らないうちにストレスをためてしまう可能性を次のように指摘しています。

専門家の提言① 自由度が高いと、人はストレスを感じにくくなる。隠れストレスに要注意!

テレワークを利用していると長時間労働になりやすいことは研究でも明らかにされています。通勤時間がないことでその時間を有効的に使って仕事を早く終えたいという心理が働き、結果的に休憩時間も短くなりがちです。

それでも満足度が高い理由としては、自ら働く場所を選べていることや、その優越感、そして通勤ストレスからの解放などが挙げられるでしょう。

そういった自由度の高さゆえに本人が満足しているということ、また閉鎖的な環境ゆえに、テレワークによるストレスは本人も周囲も感じにくいと言えます。

一般的に労働者のストレスの原因は「職場の環境」「仕事そのもの」「スキルのミスマッチ」「人間関係」の4つに大別できます。テレワークはこれら4つそれぞれに影響をもたらすため、使い方を工夫するのが上手な利用方法です。

テレワークが関連する職場ストレス

1.環境のストレス
会社に集まって働く場合、生産性を高める職場環境を会社が創っている。室温、騒音、照度、作業場など同じ環境を在宅で創り上げないと、仕事の成果に影響しストレスに。

2.仕事内容のストレス
テレワークは、基本的には裁量権が委任されるような仕事や人に向いている。そうではない場合、長時間労働になりやすく、やらされている感も強くなる傾向にある。

3.スキルのストレス
新卒や仕事に慣れていない人が、分からないことがあった際にどのタイミングでどうやって周囲にサポートを求めればいいのか、明確になっていない場合が多い。スキルが不十分な場合はテレワーク自体がストレスに。

4.人間関係のストレス
プライベートの話など職場での何気ない会話が減り、仕事の話だけになることで孤独を感じやすくストレスに。

専門家の提言② 働きやすさの推進と業務効率は別々に考えるべき

働き方改革の観点でも注目されているテレワークですが、現状は子どもや親の看病・介護、また自身の体調が悪い時などに使われやすいといった課題があります。

テレワークによって働きやすさを向上させることは、労働力を維持し従業員の暮らしをサポートするうえで重要ですが、利用するシーンを間違うと従業員が休むべき時に休めないといったことが起こります。

また業務効率の向上を同時に求めるのであれば、小さなお子さんや介護の必要がある人がいる場合にはテレワークは不向きです。隠れストレスへの対策としても、自己管理能力の高さが求められます

テレワークに向いている人、不向きな人

【テレワークに向いている人/職種】
・通勤が何らかの理由でできない(家庭の事情、自身の身体的不自由等)
・仕事の要件が決まっており、それに対して向き合える人
・仕事以外でのコミュニティを多く創っている人
・時間管理が厳格な場合、仕事を割り切れる人
・小さな案件のクリエイティブ職

【テレワークに不向きな人/職種】
・自宅が働ける環境にない人(育児・介護・ペット、外部騒音等)
・仕事の全体要件が見えづらく、繰り返し情報共有をしないといけない人(新卒や転職直後等)
・仕事でのチームワークを重視して、仲間意識の高い人
・大きな案件のクリエイティブ職(Face to Faceでの議論の方がイノベーティブな案が出やすい)

テレワーク/リモートワークを上手に利用する3箇条

1.「オンオフ」を意識してルーティーンを作る
テレワーク成功のカギの1つが、オンオフの切り替え。在宅勤務であっても決まった時間に起床し、決まった時間に朝食を食べ、決まった時間に仕事を開始し、決まった時間に仕事を終えて、プライベートの時間を楽しむというルーティーンが大切です。

2.プライベートで過ごす場所と仕事部屋は別にする
スペースを別々にするのが難しければ、一度疑似出勤をするように朝家を出て、5〜10分ほど歩いてまた家に帰ってきて仕事モードに切り替えてはいかがでしょうか。仕事終わりにも同じく、外出することでモードをプライベートに戻していくのも良いでしょう。

3.自分の健康を意識的にチェック
会社で受けられる定期健康診断やストレスチェックは必ず受診しましょう。労働時間を管理しつつ、ルーティーンを崩さずに仕事をすることが重要です。ルーティーンができていないときは何か問題が発生している可能性あり!

テレワークのような“柔軟な働き方”は、自由度が多いことによるメリットとデメリットが紙一重。「自宅で過ごす時間が増えそうだから」とメリットに惹かれて導入する前に、まずは自身の仕事や性格とテレワークとの適性を検討する必要があります。

テレワークの特徴をしっかり理解した上で、労働時間がズルズルと長引かないよう注意し、ワークライフバランスの取れた暮らしを実現できるよう活用してはいかがでしょうか。

【専門家プロフィール】
All About「医師 / 働くひとの健康」ガイド 山田 洋太
ガイドプロフィール https://allabout.co.jp/gm/gp/1710/

相談企業は100社以上、健康と経営をつなぐベンチャー経営産業医。金沢大学医学部医学科卒業。離島医療を経験後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。 病院の経営企画室長を経てiCAREを創業。CEOとして従事しつつ、プロ産業医を育成する講座を主催。 厚生労働省「第2回 柔軟な働き方に関する検討会」では現役産業医の立場から提言。厚生労働省「VDT検診見直し検討会」の委員も務める。