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「感動課」が活躍!?子育て世代に優しいサイボウズのコロナ対応

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの企業がリモートワークを取り入れるなどの対応をしてきました。そんな中、以前パパコミでもイクメン社長としておなじみの青野慶久社長のインタビューを行ったことがある(インタビューはコチラ)サイボウズ株式会社ではどのような対応をしたのでしょうか?(画像は2020年6月に撮影されたオフィスの様子です) 「100人いたら、100通りの働き方」というキャッチフレーズを掲げ働き方改革に取り組んできたサイボウズは、コロナ禍に対してやはりスムーズに対応できたのでしょうか?その実態に迫ります。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの企業がリモートワークを取り入れるなどの対応をしてきました。そんな中、以前パパコミでもイクメン社長としておなじみの青野慶久社長のインタビューを行ったことがある(インタビューはコチラ)サイボウズ株式会社ではどのような対応をしたのでしょうか?(画像は2020年6月に撮影されたオフィスの様子です) 「100人いたら、100通りの働き方」というキャッチフレーズを掲げ働き方改革に取り組んできたサイボウズは、コロナ禍に対してやはりスムーズに対応できたのでしょうか?その実態に迫ります。

自粛スタートの時、社長から全社員に届いたメッセージ

今回お話を伺ったのは、広報の杉山浩史さん。小学校4年生の男の子と1年生の女の子を子育て中のパパで共働き。家庭の用事があるときは積極的にリモートワークを利用してきたそうです。

まず、サイボウズのオフィスがある東京都に緊急事態宣言が出された時。社内ではどのような反応があったのでしょうか??

杉山「まずは社長の青野から全社員向けにメッセージが出ました。その内容は『このような状況で今までと同じ業績を上げるのは難しいから、ここは潔く諦めましょう。家族と過ごすチャンスだと思って、くれぐれも健康などに気を付けて楽しんでほしい』というものでした。また『たとえパフォーマンスが下がっても給料を減らすことは一切しません』と書いてあったので、自分もそうですが社員一同が安心しました。いつも通りのサイボウズでいいんだと思えたので、落ち込まないで向き合うことができたと思います」

経営者からの心強いメッセージは本当にありがたいですよね。

下地はやはりコロナ前にできていた

もともとリモートワークが可能だったサイボウズでは、現在もほとんどの社員がオフィスには行かずにリモートで業務をしているケースが多いと言います。やはり今回の事態には社員自身もスムーズに対応できたのでしょうか?

杉山「サイボウズでは2011年の東日本大震災の時に、完全フルリモートで決算発表を行ったことがありますが、そのころから蓄積してきた経験が今回に活きたと感じています。そもそも全員リモートという状況は、想定内のこと。違和感はありませんでした。ただ、こんなに長い期間、しかも、例えば我が家もそうですが、子どもたちも休みの状況でのリモートは未知の領域だったことは確かです。個人的には自宅でのオンとオフの切り替えには最初の頃、苦戦しました。ただ、実際に子どもたちと長く一緒にいられたことは青野が言う通り貴重な時間だったと感じています。

社内のメンバーとのやりとりは基本的に弊社のグループウェア『Garoon』や『kintone』で行っています。サイボウズでは、その日ごとに報告を作る『日報』ではなく『分報』と言って、その時思いついたことをオンライン上でつぶやく、ということを社員みんなでコロナ前からやっているのですが、それによって離れ離れであっても他の社員の存在が感じらたことは良かったと思います。社員同士の会話もオンラインの中で活発に行われていたので、孤独感はなかったです」

コロナ禍で活躍したのは「感動課」

業務において支障が限定的だったとはいえ、やはりメンバーがオフィスに集まらないことについては杉山さん自身、寂しい思いもあるようです。

杉山「もう数か月にわたってほぼリモートで業務を進めていますが、正直なところチームのみんなに会いたいと感じています。オンラインの会議はスムーズに進みますし、時間通りに終わるメリットもありますが、人と人とのやり取りの中では余韻や余白も重要だと思っていて、それがないことは物足りないと感じます。サイボウズのいいところの一つが社員、メンバーそれぞれの人の良さで、自分自身もそれが魅力だと感じているので、直接会いたいですよね。

でも、そういう現状に対する取り組みをしている部署もあります。他の会社ではまず聞いたことがないですが、サイボウズには『感動課』という部署があります。ここは社員を感動させることや感動の種を作ることが業務で、直接的な業績は求められていません。その彼らが企画してくれたのが、例えば『オンライン花見』。これはそれぞれの自宅にお花見のためのお花見セットが届き、みんなで一緒にお花見をするというもので、これには多くの社員が参加しました。」

杉山「さらに、入社式もオンラインで行われました。新入社員はこの状況の中なのでほとんどがオフィスで社員と顔を合わせていません。しかし、オンラインで行ったからこそ、このオンライン入社式には200人を超える社員が参加して盛り上がりました。普段であれば、新入社員と経営陣くらいしか参加しないところなのですが、これだけ多くの人に迎えられたことは、新入社員からもうれしかったという声が出ていました」

今は様々なオンラインイベントが開かれていますが、それが社内のメンバーで行われ、しかも盛り上がることができたのは、感動課の企画力の素晴らしさの賜物に違いないですね。ちなみに感動課は副社長の発案で2011年に立ち上がった部署で、現在は2名のメンバーで社員が感動するための企画を日夜考え続けているそうです。

物議をかもしたTVCM「がんばるな、ニッポン。」に込められた思い

世の中にリモートワークが浸透してきた7月、TVで放映されたサイボウズのCMは、通勤するサラリーマンの姿を背景に『経営者のみなさまへ 通勤を頑張らせることが必要ですか? がんばるな、ニッポン。』というメッセージ性の高いナレーションが当てられていることが印象的でした。このCMにはどのような思いが込められているのでしょうか?

杉山「今回のCMは、新型コロナウイルス対策の一環としてテレワークを推進する目的で企画・制作しました。発信するにあたって社内でも賛否がありましたが、放映した後の反響としては8割がた好印象でした。サイボウズとしては今までも自分たちが持っている価値観や思いを発信してきたので、スタンスはあまり変わっていません。

そして、こういうメッセージについては、社会に対して無責任に伝えるのではなくて、リモートワークなどの働き方もそうですが、まずは自分たちが実践してみて、そこで学んだことや考えたことが起点になっています。ですから、これからの時代、アフターコロナとかwithコロナということが言われていますが、そういう中で自分たちでも考えて実践して、感じたメッセージを発信していこうと考えています」

時に時代の流れは予想外に変わっていくことがありますが、その中でどのように対応していくか?ということは働き盛りの子育て世代にとって悩ましいことではあります。サイボウズのように柔軟に対応していく姿は、一つの手本になっていくのではないでしょうか。

サイボウズ株式会社