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多様性が認められる世の中へ 親たちができることは?

日本はもちろん世界中でいまだ人種差別やいじめをはじめ人権にかかわる問題が多く存在します。一人一人の生き方や価値観の多様性が認められる世の中を目指すために、これからの時代を生きる子どもたちに親たちができることとは?認定子育てアドバイザーの高祖常子さんに伺いました。

日本はもちろん世界中でいまだ人種差別やいじめをはじめ人権にかかわる問題が多く存在します。一人一人の生き方や価値観の多様性が認められる世の中を目指すために、これからの時代を生きる子どもたちに親たちができることとは?認定子育てアドバイザーの高祖常子さんに伺いました。

「周りと違ったことをしてはいけない」という思い込み

「人権(人としての権利)を守ることができているのか?」という問いを立てたとき、長い歴史の中で培われてきた部分も多く、差別や人権侵害をすぐに解決することはとても難しいことです。

例えば、日本では、戦時中はもちろん、戦後復興の方法としても、一致団結してみんなで頑張るという風潮が企業や学校などの集団で強調されてきました。そのおかげで経済などは成長をしてきたわけですが、一方で個性や違いを尊重されにくい文化があり、同調圧力がうまれる環境にもなってしまっていると考えられます。

ほんの少し前までは、小学生のランドセルは男の子が黒で女の子は赤でした。明確にそのルールがなくても、そうあるべきという同調圧力が働いていたのではないでしょうか?

自分で選びたい、考えてやってみたい、こう生きてみたいと思っても、周りと違ったことをしてはいけないという思い込みが、まだ世の中に多く残っているのではないでしょうか?

「正しい」と「間違っている」という価値観

今の親世代は多くのことをテストという形式で評価されてきました。テストには正解と不正解があり、しかもその正解の多くは出題者が考える正解です。正解を多くすることが評価を上げることに繋がってきたので、常に(相手が求める)正解でなければいけない、間違ってはいけないと思ってきたことも多いでしょう。そして、周りと違ったことをすると責められたり咎められたり、または責められている人を見た経験によって、周りと違うことを間違いだと感じたり、違うことをする人を責めがちになってしまっているように思います。

親自身が育ってきた環境の中で正しいと思ってきた価値観を我が子に求めてしまうこともよくあると思います。親の考えた正解に我が子が反発したり、親とは違う答えを出した時に、感情的になって頭ごなしに否定してしまうこともあるでしょう。これは、子どもが間違った選択をしたら困ることになると心配している場合もあり、また、親自身の価値観が間違っていると突き付けられたようにとらえてしまうこともあると思います。しかし、そもそも親の持っている価値観が正解かどうかもわかりませんし、周りや親と違うことが絶対的に間違いであるともいえないでしょう。

なので、親としてはまず「正解」と「不正解」だけで評価をしないよう、子どもを見る習慣を意識してはいかがでしょうか。子どもたちの意見を聞くことで、新たな考え方や発見を感じられると、親としても子どもの気持ちを尊重し受け入れやすくなると思います。

家の中で、まず子どもの個性や気持ちを尊重する(否定しないこと)ことが大切です。

親が伝えられる多様性

子どもが成長していく中で対人関係のベースとなるのは家族。そして家族の周りにいる人たちです。

家族や親せきはもちろんのこと、地域の人たちや友人など、年代も性別も住んでいる地域も職業も違う周りの人たちと関わることだけでも、多様性を知るチャンスになります。この時、重要なのは、親がその多様な人たちの価値観や個性をしっかり認め、尊重する姿勢を見せることです。

「あの人は男らしくない」「もっと女の子らしい方がいい」という言葉や、「○○出身の人は良くない」「○○大学に出ている人だからすごい」など一括りにしてこうあるべきという価値観にとらわれた表現を無意識にしていないかを、親自身が振り返ってみましょう。
子どもたちに影響するのは、子ども自身に向けられた言葉だけではありません。親が誰かに向けて言っていることも同じです。

子どもたちが多様性を認め、お互いの価値観や個性を尊重できるようになるには、まず私たち大人が意識することからはじめてみましょう。