• 特集
  • コラム

朝を駆け抜ける爆速自転車の裏側

朝の保育園周辺はさながら戦場!出勤する時間との闘いです。そんな中、マンガ家で兼業主夫でもある劔樹人さんが出会った、大急ぎで保育園に子どもを送るママたちの姿から感じたことは。そして、その裏側にあるものとは?

朝の保育園周辺はさながら戦場!出勤する時間との闘いです。そんな中、マンガ家で兼業主夫でもある劔樹人さんが出会った、大急ぎで保育園に子どもを送るママたちの姿から感じたことは。そして、その裏側にあるものとは?

小さな子どもがいることで、急に開ける世界がある。
それまで全く気にも留めなかったようなことに気がつくのである。
 
子どもを連れて街を歩くと、この子を危険から守らなければという使命感がビンビンに張り詰めるせいか、起こりうる様々なことを予測している自分がいる。
 
歩きタバコや、歩きスマホの人はかなり遠くからマークし、離れてすれ違う準備をしたり。
 
信号待ちをしながら、向こうからの車が突然歩道に乗り上げてきたら…と思い、そっと電柱の陰に隠れたり。
 
前から歩いてきた大男が突然暴れ出したら…と、そっと全身に力を込めたり…。
 
まあまあ、だいたいが妄想に近いような必要以上の心配である。
 
そんな中、実は街を行き交う人の中でよく危ないなと感じるのは、圧倒的に歩道を急ぐ自転車である。
 
若者のデリバリーの自転車が、かなりのスピードで娘のギリギリをすり抜けたりするとヒヤリとする。
 

 
さらに気になるのは、朝、保育園に娘を送っているときにすれ違う、同じく保育園や幼稚園への道を急ぐ子どもを乗せた自転車の危なさもかなり目立つことだ。
 
同じように子どもを抱え、その心配をよく分かっているはずなのに、余所の子のそばを自転車で危険な運転をするなんて。
 
私はこれがどうにも理解できなかった。
 
しかしこれも今、子どもがイヤイヤ期を迎えたことでなんとなく分かるようになった。
 
2歳頃から、下手すると何年も続くイヤイヤ期。
 
これは本当に、相手をする者の心の余裕を奪う。
仕事があって急がないといけないのに、5分でできることに何十分もかかってしまったり。
 
自転車の道中でも突然暴れ出したり、ものを投げつけたり。
保育園に着いても泣いて全然先生に預けさせてくれなかったり。
 
困惑の中、ただ時間だけが過ぎてゆく。
そしてもうとっくに自分が出社しないといけない時間になって…
 
それなのに、パートナーはあまり協力してくれなかったり、孤独な状況で子どもと向かい合いながらそんな日々を送っていると、どうしても他人に気を配るような余裕がなくなってしまうのもわかります。
 

 
そこまで追い詰められながら育児と自分の仕事をしている人がいる。これはしっかり分かっておきたいと思っている。