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脱落しても負けではない〜マシンガンズ・滝沢秀一インタビュー【Part3】

ゴミ清掃員として働き、また“ごみ研究家”でもあるお笑いコンビ、マシンガンズの滝沢秀一さんのインタビュー第3弾。家族を支えるためにゴミ業界に入り、芸人の仕事と合わせて忙しい毎日を送る滝沢さんは、現在小学校1年生の男の子と2歳の女の子のパパでもあります。
滝沢さんのパパぶりはいったいどのようなものなんでしょうか?

ゴミ清掃員として働き、また“ごみ研究家”でもあるお笑いコンビ、マシンガンズの滝沢秀一さんのインタビュー第3弾。家族を支えるためにゴミ業界に入り、芸人の仕事と合わせて忙しい毎日を送る滝沢さんは、現在小学校1年生の男の子と2歳の女の子のパパでもあります。
滝沢さんのパパぶりはいったいどのようなものなんでしょうか?

しばらくは実感がなかった


 
—パパとして楽しみはどんなところですか?
 
振り返ってみると、パパになるとわかった時はまず「お金を集めないと」というプレッシャーを一番感じましたね。その後、産まれてみても実はなかなか実感がわかなくて、自分の子どもなんだろうけど家にいるのがなんだか不思議でした(笑)。
 
足の裏に口を当ててプーッて音を出すと笑うのでよくやってたんですけど、8ヶ月くらいの時だったかな、やり返そうとしてきたんです。そういう反応が出てきてコミュニケーションがとれるようになってからはとめどなくかわいくなりました。
 
今はやっぱり成長を見ているのが楽しい。
「ひらがなの“ら”が書けるようになったぞ!」とか、家で盛り上がっています(笑)。でも男の子って本当に不思議で、この間なんて裸にヘルメットだけかぶって宿題していたんですよ(笑)。あれ、なんでしょうね??
 
子どもの気を引きたいときは、だいたい“デカい声”を出します。それが必殺技ですね。一発で子どもがこっちを向いてくれます。怒ったりすることは少ないですね。唯一厳しくしているのは食べ物のこと。遊んでいたりすると厳しく注意します。
 

適当にやってきな


 
—子育てで大事にしている、滝沢さんが我が子に伝えたいことはなんですか?
 
脱落しても敗者ではないということです。
 
僕らが育った時代は、何か一つのことを頑張るのが美徳でそれができないとダメという風潮がありましたが、もう今はそういう感じでもないですよね。
 
自分自身が体験したことでもありますけど、お笑いとゴミ清掃を両方やっていることでいい部分もたくさんあるんです。
 
例えば、ゴミの回収で嫌なことがあったら、お笑いのライブでネタになるし、逆にお笑いですべっても、明日ゴミの回収があるから、まあいいかと思えたり。お笑いの方でも肩の力が抜けたのか、ゴミの仕事を始めてからの方が楽しいんです。周りからも“明るくなった”と言われたり。
 
もともと、こんな風になるなんて予想もしていなかったですよね。お笑いでネタにするためにゴミを始めたわけでもないですし、本当に不思議なことです。でも、頑張っていればこういうこともあるわけです。
 
何事も、どうせやるならその中の楽しみを見つけていくことは大事だと感じています。自分は苦しくて苦しくてやってられないと感じたところで、もう楽しみを見つけるしかないなと考えを切り替えたわけですけど、それがよかった。
 
ただ、だからといって、上から「こうだぞ!」と自分の考えを押しつけるのも違うなと思っていて、そこは自分で決めてほしいと思います。
 
だから、息子が学校に行くときには必ず「適当にやってきな」と声をかけています。
きっと学校でもいろいろあるから、あんまり根詰めて頑張りすぎるなよと。
何通りも道があるわけですから、こうじゃなきゃいけない、とはならないで、腐らずに生きていってほしいと思います。
 
ただ・・・一つだけ息子にこうなって欲しいというのはあります。
 
それは“ドラゴンズファン”にすることです(笑)
 
(※滝沢さんは熱狂的なプロ野球、中日ドラゴンズのファンです)
 
何事も明るく笑顔で話す滝沢さんですが、ここにたどり着くまでには想像できないくらいの苦労や困難があったと思います。そんな苦労人だからこそ感じている、腐らずに生き抜くことの大切さ。きっとお子さんたちもその姿を見て感じる日が来るんじゃないでしょうか。
 
滝沢さん、ゴミ回収にお笑いに忙しい中、お時間をいただきありがとうございました!
 
 
<滝沢秀一 マシンガンズ>
1976年足立区生まれ。カルチャースクールで知り合った西堀と1998年にお笑いコンビ、マシンガンズを結成。世の中の腹立たしいことに二人で突っ込むぼやき漫才で人気に。
第一子の妊娠を機に2012年からはゴミ収集会社に就職し芸人と並行して働く。
2018年にはゴミ清掃員としての体験を綴ったエッセイ『このゴミは収集できません』を出版、ベストセラーとなる。2019年5月30日には、第2弾として妻がイラストを手がけるコミックエッセイ「ゴミ清掃員の日常」を発売。2児の父。

「ゴミ清掃員の日常」(講談社) http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000322179

公式twitter https://twitter.com/takizawa0914