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鼻水ケアで予防!小児科専門医に聞く子どもの中耳炎対策

子どもがかかりやすいことでも有名な「中耳炎」。ひどくなってしまうと入院や鼓膜を切開しないといけないこともあるといいますが、予防するためにはどうしたらいいのでしょうか?今回は『祖父母手帳』や『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』の著者で小児科専門医の森戸やすみさんに、「中耳炎」についていろいろと教えていただきました。

子どもがかかりやすいことでも有名な「中耳炎」。ひどくなってしまうと入院や鼓膜を切開しないといけないこともあるといいますが、予防するためにはどうしたらいいのでしょうか?今回は『祖父母手帳』や『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』の著者で小児科専門医の森戸やすみさんに、「中耳炎」についていろいろと教えていただきました。

子どもがなりやすい理由

中耳炎は、その名の通り耳の中にある「中耳」というところに、ウイルスや細菌が入って炎症を起こしてしまう病気です。乳幼児に多いのは、鼻と耳を繋ぐ「耳管」に原因があります。

大人の場合、この「耳管」に傾斜がついていて、ウイルスや細菌が鼻から耳に入りにくいのですが、成長途中の子どもは、傾斜が少なく、水平に近い上に、短いので鼻から耳に入りやすいのです。

症状としては、発熱や耳の痛み、また聞こえにくいということがあります。まだ、コミュニケーションが取れない小さい子どもの場合は、呼びかけた時の反応が悪い、耳を押さえるような仕草をしている、機嫌が悪い、といった状況があれば、中耳炎の疑いがあります。耳の病気なので耳鼻科を受診することが基本ですが、子どもによくある病気なので、小児科に行っても大丈夫です。

治療については、炎症を和らげたり、原因となっている細菌をおさえたりすることが必要です。ウイルスが原因の場合は効きませんが、細菌だったら抗菌薬(抗生剤)が効き、治ります。しかし、重症化するケースもあって、「耳漏(みみだれ)」と呼ばれる滲出液(しんしゅつえき)や膿が耳から出てきたり、鼓膜が白く濁って張り出してきてしまったりすることもあります。ひどいときには、鼓膜を切開して治療する場合もあります。

ちなみに、鼓膜は成長していく中で再生するので、それによって耳がずっと聞こえなくなってしまうことはありません。

予防接種と鼻水のケアに注意!

予防接種といっても、中耳炎の予防接種があるわけではありません。中耳炎の原因になる肺炎球菌は、乳児期の定期接種に含まれるので必ず受けましょう。予防接種を受けて抗体があると中耳炎が重症化しにくくなります。かかってから治せばいいと思う方がいるかもしれませんが、肺炎球菌は抗菌薬に耐性があり、内服薬で治らないこともあるので、お子さんが辛い思いをしないためにも、予防接種を忘れずに受けてください。

家庭でできる予防法としては、鼻水のケアです。

鼻水は、体内のウイルス、細菌やその死骸を体の外に追い出すために出るので、ウイルスや細菌がたくさん含まれています。それが喉に流れると喉が炎症を起こして痛くなり、耳に流れると中耳炎になってしまうのです。

得てして子どもは、鼻水が出るとすすったり、手で拭ったりしてしまいますが、これが様々な感染を広げる原因となっています。保育園などで感染が広がりやすいのは、鼻水を拭った手でいろいろなところを触ってしまうからです。

中耳炎の予防としては、まず鼻水をすすらないように指導することが重要です。鼻水が出ているときは、できるだけ頻繁にティッシュで鼻をかむか、自分でかむことができない子どもは吸い出してあげてください。うがいも痰を出すことができるので行った方がいいでしょう。

中耳炎は年間を通じて起こるものですが、原因となる鼻水は、気温が低いときに多く出ます。なので、これからの寒い時期は鼻水のケアに気をつけましょう。これは、中耳炎だけでなく、その他の感染症の予防にも繋がるので、こまめに行うようにしてください。