
いつも以上に運動する機会が減る年末年始を経て、パパやママが気になるのは、お正月太り・・・・・・。今回はフィジカルトレーナーの櫻井優司さんに、子どもと公園に行ったときに、一緒に遊びながらできるエクササイズを教えてもらいました。
簡単にお正月太りしてしまう方は、筋肉量が少なく、代謝が低いことが考えられます。食事の量や回数を減らして、摂取カロリーを抑えることも必要ですが、それではリバウンドも起こりやすいです。
なので、短期的に体重を落とすことを目的にするのではなく、体型を整え、キープできることを目指して、筋肉量を増やして代謝を上げることを意識した方がいいでしょう。
効率的に代謝を上げるために必要なのは、体の中でも比較的大きい筋肉を鍛えることです。
大きい筋肉とは、背中の広背筋、腰の大腰筋、そして、太ももの大腿四頭筋、お尻の大臀筋など下半身にある筋肉です。
そこで、今回は公園で子どもと遊びながら、それらの筋肉に効果的な運動の仕方をお伝えします。
まず、特に遊具などを使わない方法から。
大人は、家事をするとき以外に前屈みになったり、姿勢を低くすることは少ないと思います。そうなると、下半身の筋肉が衰えがちです。オススメなのは大相撲の力士が取り組み前にとる、膝を広げて腰を落とす、いわゆる「蹲踞」(そんきょ)の体勢。実際にやってみるとわかりますが、意外とこの姿勢で長くいることは難しく、座っているだけで下半身の筋肉に負荷がかかるので、効果があります。
そして、その状態で子どもと向き合い、手押し相撲をやってみてください。
バランスをとろうとする時に、より筋肉に負荷がかかり効果的です。主に効くのは、大腰筋や腸腰筋といった腰回りの筋肉です。ここが鍛えられると、お正月太りで出てしまったお腹の辺りがスリムになっていくことが期待できます。子どもと同じ目線にして、膝をつかないように子どもと追いかけっこするのもいいでしょう。
また、子どもをおんぶして歩くだけでも効果的です。
重たい子どもを背負って歩くときもまたバランスをとろうとするので、いろいろな筋肉を使います。特に効くのがお尻の大臀筋と、ふくらはぎのヒラメ筋の辺り。公園の中でおんぶするのもいいですし、公園に行くときや帰る時におんぶをしてあげるのもいいでしょう。
こうして腰から下半身の筋肉を鍛えることは、腰痛の予防にも繋がるので、特に腰に不安がある人にはオススメです。
続いては、遊具を使う方法。
まずは、公園の定番遊具の一つ、鉄棒。これも効果的です。もちろん、普通に鉄棒で遊ぶことでもいろいろな筋肉を使うのでよいですが、オススメは“くぐる”ことです。くぐるときには必ず体を前傾させて姿勢を低くたり、元に戻したりします。この動作もまた、大人は普段しないですよね。
体を倒したり起こしたりする運動は、下半身だけでなく腹筋や背筋、首回りの筋肉にも効果があります。この辺りの筋肉がつくと、姿勢が良くなることも期待できるでしょう。
ただし、鉄棒をくぐろうとすると、頭をぶつけてしまう危険性があります。子どもと“電車ごっこ”をしながら、「橋をくぐるよー」くらいの感じで、ゆっくりと行うことをオススメします。
続いては雲梯(うんてい)です。
こちらは、子どもと一緒に、ただただ両手でぶら下がってください。普通に掴もうとすると大人は足がついてしまいますので、下半身を曲げて引上げるようにぶら下がります。これだけで、自重(自分の体重)分の負荷が両腕や、背中の広背筋、首回りの筋肉にかかります。そのため、筋肉量アップに繋がるのです。
子どもの年齢や運動能力にもよりますが、いつまでぶら下がっていられるかを子どもと競うと、きっとパパやママの方が体が重たい分、長くぶら下がっているのは難しいでしょう。子どもが落ちてケガをしないように十分注意をしながらやってみてください。
また、ぶら下がることで、首回りや肩周りのストレッチにもなるので、肩こり軽減も期待できます。
日に日に成長して、体力がついていく子どもたちと長く一緒に遊ぶためにも、公園に行ったらほんの少し工夫をして、パパやママも強い体を作っていきましょう!